超音波洗浄器は電子基板や部品も洗える おすすめは28K~40Khzくらいの製品

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絶対必要ではないがあると便利な道具

超音波洗浄器は趣味の電気工作でも役立ちます!

 眼鏡屋さんの店頭などでよく見かける超音波洗浄器。実は、メガネやアクセサリーだけでなく、電子基板や電子部品の洗浄にもとても役立つツールです。
はんだ付け前の脱脂処理や、作業後の余分なフラックスの除去など、電子工作においても「あると便利」な場面が意外と多くあります。

 特に、細かいパターンの基板や、汚れが入り込みやすい部品などは手作業ではきれいにできないこともありますが、超音波洗浄器を使えば、すみずみまできれいに洗浄することが可能です。
 この記事では、電子基板洗浄に適した超音波洗浄器の選び方や、実際におすすめできる製品について紹介していきます。

なぜ電子基板洗浄が必要なのか?

 電子基板に付着するフラックスや油分、切粉、塵埃などの汚れは、放置しておくと接触不良や絶縁不良の原因になります。
 これらの汚れが原因で信号が不安定になったり、ノイズが発生することもあり、場合によっては基板の寿命や性能に直接影響を及ぼすことも。

 特にフラックスは、時間が経つと吸湿して導通経路を形成したり、基板を腐食させる原因にもなるため、できるだけ確実に除去しておきたい汚れのひとつです。

 そのため、電子工作でも製作後の基板はなるべく清潔に保つことが重要で、超音波洗浄器はそのための強力な助っ人となります。


超音波洗浄とは?

その仕組みと特長

 超音波洗浄は、液体の中に超音波(高周波振動)を加えることで発生する「キャビテーション現象」を利用した洗浄方法です。
 キャビテーションとは、液体中に無数の微小な気泡が発生・破裂する現象で、この微小な爆発が洗浄対象の表面の汚れを叩き落とすようにして除去します。

 この技術は、物理的なブラシでは届かない基板の細かな隙間や、微細なパターンの奥に入り込んだ汚れにもアプローチできるため、特に電子基板や精密部品の洗浄に効果的です。


基板洗浄には「28~40kHz」あたりがちょうどいい理由

 超音波洗浄器にはさまざまな周波数モデルがありますが、電子基板の洗浄には28kHz〜40kHz程度の周波数がもっとも適しています

  • 28kHz〜40kHzは比較的「低周波」帯域で、キャビテーションのエネルギーが強く、頑固な汚れやフラックス除去に向いているのが特長です。
  • これより低すぎると部品や基板を傷めるリスクがあり、逆に高周波(60kHz以上)になると洗浄力が穏やかになり、繊細なものには適しますが、フラックスなどのしつこい汚れにはやや非力です。

 このため、強すぎず弱すぎずの28~40kHzあたりが、「電子部品を傷つけずに、ちゃんと汚れを落とす」というバランスに優れているのです。


薬液洗浄の役割と効果的な使用方法

 薬液洗浄は、基板表面に付着した汚れを化学的に分解・溶解することで取り除く方法であり、超音波洗浄と並んで非常に重要な技術の一つです。
 特に電子基板では、フラックスや油分のように物理的な力だけでは落ちにくい汚れが多く、薬液による化学反応を併用することで、高い洗浄効果が期待できます。

 水に濡れても問題ない部品であれば、水に中性洗剤を数滴垂らしたものを使うだけでも、十分に脱脂・洗浄が可能です。
 また、より強力な薬剤を使いたい場合、個人の電子工作用途であればイソプロパノール(IPA)を使うのがおすすめです。
 イソプロパノールは、フラックスや油分をしっかりと溶かしてくれるうえに、入手しやすく価格も手頃なため、コストを抑えながら高い洗浄効果が得られます。

 さらに、超音波洗浄器の洗浄槽に薬液を入れて使用すると、超音波と薬液のダブル効果でより強力な洗浄が可能になります。
 水洗いだと乾燥に時間がかかるのが難点ですが、イソプロパノールを使用すれば揮発性が高いため乾燥もスムーズです。
 そのため、水濡れによる乾燥作業が大変なものや、急ぎで乾かしたい場合にもイソプロパノール洗浄は非常に便利です。

 このように、超音波洗浄では

  • 超音波による物理的な汚れの剥離
  • 薬液による化学的な分解二重効果を活かすことで、より確実に基板をきれいにすることができます。

 つまり、物理的洗浄と化学的洗浄を組み合わせることが、基板洗浄のコツなのです。


イソプロパノールは安くて再利用もできる!

 イソプロパノール(IPA)はアルコールの一種ですが、飲用でないため酒税がかからず安価に入手できるのが魅力です。電子基板の洗浄にも最適で、フラックスや油汚れなどをしっかり落とせます。

 さらに、洗浄後に使ったIPAはすぐに捨てる必要はありません。
 以下のような方法でろ過&保存すれば、2~3回は再利用が可能です。


再利用のためのろ過方法

コーヒーフィルターや不織布フィルターを使って、洗浄後の液体をゆっくり通します。
・大きなゴミやフラックス片を取り除けば、IPAの洗浄効果は十分残っています。

保管方法のポイント

密閉できる遮光瓶やスチール缶など、光と空気を遮断できる容器に入れて保管。
・できれば冷暗所に置いておくと、揮発や変質を防げて長持ちします。
・繰り返し使用する際は、汚れ具合を目視で確認し、濁りが強い場合は早めに交換しましょう。

超音波洗浄時の注意点(NGな部品例など)

 超音波洗浄は非常に強力な洗浄手段ですが、すべての部品に適しているわけではありません
 電子基板や電子部品を超音波洗浄する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。

超音波洗浄に向かない部品例

  • 可動部分を持つ部品(リレー、スイッチ、可変抵抗など)
    → 超音波の振動で内部機構にダメージを与える可能性があります。
  • 密閉されていない部品(バッテリー、電解コンデンサ、振動子など)
    → 内部に洗浄液が浸入し、故障の原因になります。
  • 表面にコーティングされているもの(防水加工、特殊塗装など)
    → 超音波の影響でコーティングが剥がれてしまうことがあります。
  • ガラスやセラミックが極端に薄い部品
    → 超音波キャビテーションで破損するリスクがあります。

 特に電池内蔵型デバイスやリチウムイオンバッテリーなどは、超音波洗浄器に入れると危険ですので絶対に避けてください。

その他、洗浄時の注意点

  • 必ず洗浄後は完全に乾燥させること
    → 洗浄液が残っているとショートや腐食の原因になります。エアダスターや自然乾燥、IPA仕上げなどでしっかり乾かしましょう。
  • 温度管理に注意する
    → 超音波洗浄器の水温が上がりすぎると、部品に悪影響を与える場合があります。必要なら水を入れ替えたり、温度調整機能を活用しましょう。
  • 洗浄時間は必要最小限に
    → 長時間洗浄しすぎると部品へのストレスが増すので、通常は数分以内を目安にします。

おすすめの超音波洗浄器

 まず手軽に導入できるモデルとしておすすめなのが、Amazonで4,000円台で購入できる人気モデル「ツインバード EC-4548W」です。
 洗浄槽は450mlと十分な容量があり、レビューでも高評価が多く、よく売れている商品です。
 YouTube上では、このEC-4548Wとイソプロパノールを組み合わせて基板を洗浄している動画も見かけました。メーカーが正式に保証しているわけではありませんが、基板洗浄に問題なく使えることが確認されています。※なお、動作周波数は公開されていません。

 私自身が使っているのは、AliExpressで3,000円台で買える「WK-968」という超音波洗浄器です。
 こちらは30W/50Wの出力切り替えが可能で、動作周波数は40kHz。洗浄槽も635mlとやや大きめです。
 商品説明には「果物、野菜、メガネ、シェーバーヘッド、入れ歯、時計、宝石、カメラレンズ、回路基板電子部品、手術器具などの洗浄と滅菌に」と幅広い用途が明記されており、本格的な電子工作にも非常に向いているモデルです。
 趣味の電子工作をさらにステップアップさせたい方には、特におすすめできます。


超音波洗浄器で電子工作のクオリティを一段アップ

 超音波洗浄器は、もともとはメガネやアクセサリーの洗浄に使われる道具ですが、電子基板や部品のメンテナンスにも非常に有効なツールです。
 製作後の基板に付着するフラックスや油分、細かなゴミは、放置すると接触不良や絶縁不良を招き、やがて基板の腐食につながることもあります。
 こうしたリスクを減らし、電子工作の品質と信頼性を高めるためにも、基板の洗浄はとても重要な工程です。

 最近では、安価で性能も十分な超音波洗浄器が手に入るようになり、個人でも手軽に導入できる時代になりました。
 特に、周波数28kHz〜40kHzあたりのモデルは、電子基板の汚れをしっかり落としながら、基板や部品を傷めにくいため、初めての方にもおすすめです。

 なお、超音波洗浄後は、水や薬液が部品の隙間に残らないよう、しっかりと乾燥させることも大切です。
 洗浄で汚れを落とすだけでなく、適切な乾燥を行うことで、より安全に、長く基板を使い続けることができます。

 趣味の電子工作のクオリティをもう一段ステップアップさせたい方は、ぜひ超音波洗浄器の導入を検討してみてください。
 基板の見た目もスッキリし、作業後の満足感も大きく変わってくるはずです!

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