ワイヤーストリッパーでの被覆剥き→圧着端子取り付けまで 不器用でもなんとかなる

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被覆電線の皮を剥いて圧着端子を付けるまでを写真で紹介

 今回は、私のように手先が不器用で、なおかつDIY技術もまだまだ発展途上の人間でも何とかなる「被覆電線の皮むきから圧着端子を取り付けるまで」の手順を、実際の写真を交えながら紹介していきます。
 器用な人、技術の高い人から見れば回りくどいやり方かもしれませんが、同じように「細かい作業が苦手なんだよな……」という方には参考になるはずです。


一度使えば手放せない自動式ワイヤーストリッパー

 ワイヤーストリッパーには大きく分けて2種類あります。

  • 手動式:電線の太さに合った穴を自分で選び、そこに電線を差し込んでグリップを握り、被覆を剥くタイプ。安価ですが、慣れるまでは中の線まで切ってしまう失敗も多いです。
  • 自動式:対応範囲の太さであれば電線を挟んでグリップを握るだけで、自動的に最適な力で被覆を剥いてくれるタイプ。

 対応していない極端に太い・細い電線では手動式が必要になることもありますが、DIYで使う範囲の9割以上は自動式で十分です。

 一度この「自動式」の楽さを体感してしまうと、もう戻れません。力加減を気にせず握るだけでスルッと被覆が取れるのは快感で、しかも中のより線を切ってしまう事故がほとんどなくなるので、初心者ほど恩恵を感じやすいでしょう。

私が愛用しているのは、中国ではそこそこ知られている工具メーカー LAOA のワイヤーストリッパーです。日本ではあまり見かけませんが、作りはしっかりしていて安心感があります。
 ただし唯一の欠点は価格です。Amazonで買えますが、Amazonで買うと結構なお値段がします。
 これから新しく買う方には、2,000円以下で手に入る別の商品、amazonベーシックの自動式ワイヤーストリッパーをおすすめします。性能的にはそれで十分です。

工具メーカー「LAOA」とは?

 LAOA(ラオア)は、中国の浙江省に本社を置く工具メーカーで、プロ向けからDIY愛好者向けまで幅広い製品を展開しています。
 ラインナップは、ドライバーやペンチといった基本工具から、ワイヤーストリッパー、電工工具セットまで多岐にわたります。

 日本ではあまり知名度は高くありませんが、中国や東南アジアでは流通量が多く、比較的リーズナブルながら作りがしっかりしているのが特徴です。
 特に電工系の工具は「値段の割に精度が良い」と評価されることが多く、コスパ重視で道具を揃えたいDIYユーザーにとって選択肢のひとつになります。



工程の紹介

今回の作業で使うもの

工具

  • ワイヤーストリッパー
  • 圧着工具
  • はんだごて

材料

  • 被覆電線(今回は AWG16 を使用)
  • 圧着端子
  • 細めの銅箔テープ(粘着剤は導電性でなくてもOK)
  • ヤニ入り糸はんだ
  • 熱収縮チューブ

配線の被覆を剥く

 今回はシリコーン製被膜の AWG16 の電線を剥いてみます。難しいことは何もありません。私の使っている自動式ワイヤーストリッパーは 0.2~4mm² に対応しているので、ただ電線を挟んでグリップを握るだけです。
 他の一般的な自動式ワイヤーストリッパーも、この程度の線径範囲には対応しているものが多く、使い勝手はほとんど同じです。

 剥きしろの長さも 2~20mm の範囲で調整できるので、設定した長さでスパッと剥けます。ニッパーで無理やり剥いたときのように中の線を傷つけてしまうこともなく、非常にきれいに仕上がります。

 より線の場合、1~2本くらい細い線が切れることもありますが、その程度なら全く問題なし。今回は約2cmと少し長めに剥いておきます。


圧着下手でも大丈夫な圧着端子取り付け

 被覆を剥いたら、電線の先に圧着端子を差し込みます。細い線ならスッと入りますが、今回の AWG16 のような太めの線だと、どうしても中のより線が全部収まらず、1~2本はみ出してしまいます。
 でも、気にする必要はありません。そのままでもちゃんと接続できます。

 さらに、圧着端子から飛び出したより線の先端は切らずに、根元側に折り曲げます。ちょうど端子の外側を線で覆うようなイメージです。
 その状態で圧着工具を使ってガッチリと端子を圧着します。

 次に、より線をまとめるようにして細めの銅箔テープを巻き、端子と電線の境目を覆います。

 その上からはんだごてで加熱し、ヤニ入りはんだを流し込みます。D4くらいの太めのコテ先を使うと安定しやすいです。
 配線・圧着端子・銅箔テープがはんだで一体化し、抜けや接触不良の心配がほぼなくなります。


はんだ付けが汚くても熱収縮チューブでカバー

 最後に、圧着端子と配線の接続部分に熱収縮チューブを被せ、ヒートガンやライターの火で収縮させれば完成です。
 はんだ付けが多少汚く仕上がっていても、熱収縮チューブで覆ってしまえば見た目もスッキリ。さらに機械的な補強にもなり、強度がぐっと上がります。


最後に

 今回紹介したやり方は、電気工事士の実技試験でやったら試験管に殴られそうな、ある意味で超素人っぽいやり方です。ですが、DIY用途なら全く問題なし。
 むしろ、私のように不器用で細かい作業が苦手な人でも、失敗せずしっかりと導通が取れて抜けない接続ができるのなら、それで十分です。

 「こんな小学生の工作みたいな stupid(スチューピッド) なやり方は嫌だ」という方は、圧着だけで確実に仕上げられるような smart(スマート) な技術をぜひ磨いてください。
 ただし「多少見た目は荒くても、実用上しっかりつながっていればOK!」というスタンスの人には、今回の方法はとても心強い味方になってくれると思います。



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