部品の洗浄から脱脂、手指の消毒まで!イソプロパノールはDIYの万能アイテム

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IPA(イソプロパノール)は酒税回避で安価、用途も幅広い

電子工作DIYをするなら、ぜひ常備しておきたいイソプロパノール

 イソプロパノール(IPA)は、DIYや電気工作に欠かせない定番の有機溶剤です。部品の洗浄や脱脂はもちろん、応急的な手指の消毒にも使える万能アイテム。しかも、エタノールと比べて安価に入手できるのも魅力です。


イソプロパノールの基本情報と特徴

 イソプロパノールは化学式 C₃H₈O を持つ有機化合物で、別名「IPA」や「プロピルアルコール」とも呼ばれます。
 消防法では「第4類危険物 アルコール類」に分類され、引火点は11.7℃と低く、非常に揮発性が高いのが特徴です。そのため、取り扱いには火気厳禁など一定の注意が必要です。

 一方で、蒸発が早く水分を残さない性質があるため、精密機器や基板の洗浄に非常に適しています。酒税の対象外であるため、同じ濃度でもエタノールより安価に購入でき、コスト面でも優れています。


電子工作・DIYでの使い方

 電子工作では、イソプロパノールは主に部品や基板の脱脂・洗浄に使われます。
 はんだ付け後のフラックス除去にも効果的で、速乾性があるため水分によるトラブルを防ぎつつ、基板をきれいに保つことができます。

 また、IPAは有機溶剤としての性質も持っているため、たとえばエポキシ系接着剤を薄めて液状にしたいときなどにも利用可能です。粘度を調整して細部への塗布をしやすくする場面で重宝します。


工業用・消毒用の違いと実用面

 イソプロパノールには、工業用消毒用(医薬部外品)の2種類があります。どちらも純度99.9%以上の製品が流通していますが、消毒用の方がやや高価です。

 メーカーは推奨していませんが、実際には工業用IPAを手指の消毒に使っている人も少なくありません(※自己責任で)。
 医療現場では皮膚や医療器具の消毒、食品加工分野でも器具の衛生維持などに用いられており、洗浄・消毒能力は折り紙付きです。


日常生活での活用例

 IPAの用途は電子工作だけにとどまりません。
 キッチンや浴室などのカビが気になる箇所、ステンレス製シンクやガラス製品の拭き上げにも効果的です。ウイルスや細菌の除去にも有効で、掃除と衛生管理を同時にこなせる万能クリーナーとして活躍します。

 私の場合、ダイソーで購入したポリプロピレン製の「ミニポット(2個入り)」(JANコード:4997642124569)に、水で薄めた70%濃度のイソプロパノールを詰め、バッグに常備しています。
 最近は店頭に消毒液が置かれていないことも多いため、マイ消毒液を持ち歩くと安心です。


燃料用水抜き剤はイソプロパノール

 市販の「燃料用水抜き剤」の中身は、実は99.9%がイソプロパノール(残り0.1%は防錆剤など)という製品が多く、IPAを常備しておけば車の水抜き剤としても代用できます。
 もっとも、最近の車では定期的に水抜き剤を入れる必要性は意見が分かれるところですので、使用するかどうかは各自で判断してください。


エタノールとの違い

 イソプロパノールとエタノールはどちらもアルコール類ですが、いくつかの違いがあります。

  • 化学構造の違い:イソプロパノールは「第二級アルコール」、エタノールは「第一級アルコール」。この違いにより揮発速度や溶解性にわずかな差が生じます。
  • 主な用途の違い:エタノールは医療・消毒用途が主流。一方、イソプロパノールは洗浄・脱脂や有機溶剤用途で使われることが多いです。

 一般的には、洗浄・脱脂目的ならイソプロパノール、消毒目的ならエタノール……というように、目的に応じて使い分けるのが基本です。


イソプロパノールの危険性と注意点

 最後に、安全面の注意もしておきましょう。
 イソプロパノールはエタノールより毒性が高く、誤って飲むと少量でも重篤な中毒症状を引き起こすおそれがあります。また、蒸気の大量吸入も危険です。

 さらに、IPAは強い脱脂作用を持つため、皮膚に長時間触れると乾燥や皮膚炎の原因になります。使用の際は換気を行い、手袋の着用なども心がけると安心です。


まとめ

 イソプロパノールは、

  • 洗浄・脱脂
  • 消毒
  • 車の水抜き
  • 家庭の掃除
    と、多用途に使える便利な有機溶剤です。安価に入手でき、少量を持ち歩いても便利。DIYや電気工作をする人なら1本は常備しておきたいアイテムです。

最後に:常備するなら4Lポリ容器がおすすめ

 イソプロパノールは少量ボトルで買うと割高になりがちです。常備用として購入するなら、4Lサイズのポリ容器入りがコストパフォーマンスの面でも使い勝手の面でもおすすめです。

 もちろん、さらに大容量の一斗缶(18L)を選べば単価はもっと下がりますが、サイズが大きく保管場所を取るうえ、空になった一斗缶の処分も手間がかかります。
 その点、4Lサイズなら家庭や作業場でも保管しやすく、使い切った後の容器も簡単に処分できるため、日常的に使う人にとってちょうどいいサイズといえるでしょう。

 割引が適用されるため、私はAmazonの定期便を利用してお得に購入しています。


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