PWMパルス発生器の仕組みとおすすめモジュール ― 電気・電子工作で大活躍

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PWMとは何か? その基本概念

 PWMとはPulse Width Modulationの略で、日本語では「パルス幅変調」と呼ばれます。これは、一定の周波数で発生させたパルス信号の「オン」と「オフ」の時間幅(デューティ比)を調節することで、出力を制御する技術です。
 PWMパルス発生器は、その特徴として、周波数やデューティ比を調節できることが挙げられます。
 一部の製品では、複数チャンネルで異なるパルス信号を生成できる機能や、デジタル表示で設定を簡単に確認できる機能が備わっています。また、信号の正確性も高いため、精密な電気工作や機器制御において非常に便利です。

 たとえば、デューティ比が50%の場合、信号は「オン」が半分、「オフ」が半分の割合になります。この技術は、モーターの回転速度制御やLEDの明るさ調整といった電気工作によく利用されます。


PWMパルス発生器の実際の活用方法

モーターの制御

  PWMパルス発生器は、直流モーターの速度調整に非常に効果的です。PWM(Pulse Width Modulation)により、モーターへ供給される電力を細かく制御できるため、モーターの回転速度を滑らかに調整できます。たとえば、電気工作でラジコンカーを自作する際、この技術を用いることで精密な速度制御を実現できます。さらに、モーターの省エネルギー化にも寄与するため、効率的な電力運用が可能です。

 電動ファンもモーターの一種であり、PWMパルス発生器は家庭用の扇風機や換気扇、パソコンの冷却ファンなどの速度制御にも利用されています。
 PWM制御はArduinoやPICなどのマイコンでも行えますが、PWMパルス発生器を使えば単体で簡単に信号を出力できるのが利点です。

 電気工作では、PWM制御によって風量を細かく調整したり、温度や湿度センサーと組み合わせて自動制御装置を自作したりすることも可能です。


LEDの明るさの調整

  PWMパルス発生器を利用すれば、LEDの明るさを自在に調整することができます。デューティ比を変化させることでLEDの点灯時間を調整し、視覚的に明るさの変化を感じられます。例えば、電気工作のプロジェクトで、イルミネーションや装飾ライトの演出を行う際に役立ちます。また、この方法は省エネであり、LEDの寿命を延ばす効果も期待できるため、一石二鳥の活用法だと言えるでしょう。


オーディオ信号の生成

  PWMパルス発生器は、オーディオ信号を生成する場面でも活用されます。PWM信号の周波数とデューティ比を調整することで、音声合成やトーン生成が可能になります。この技術は、小型スピーカーを動作させたり、電子楽器の音源として利用したりする際に特に便利です。電気工作に音響要素を加えたい場合、PWMパルスを活用することで表現の幅を大いに広げられます。


まとめ

 PWMパルス発生器は、電気・電子工作において「信号制御の万能ツール」といえる存在です。
 モーターやLED、音響回路など、さまざまな実験や作品の基盤となる技術を支えています。
 1台持っておくと、回路設計やマイコン制御の幅がぐっと広がるはずです。


おすすめのPWMパルス発生器モジュール「XY-LPWM」

手軽に使える高性能パルス発生器

電気・電子工作でPWM信号を発生させるなら、手頃な価格で入手しやすい「XY-LPWM」がおすすめです。
 Amazonなどでも数百円から販売されており、電源を繋ぐだけで単体動作する使いやすさが魅力です。


主な仕様

  • 入力電圧:DC 3.3〜30V
  • 出力電流:約5〜30mA
  • 周波数範囲:1Hz〜150kHz
  • 調整範囲:周波数・デューティ比を個別に設定可能
  • 表示:LCDディスプレイ付き
  • サイズ:約3.2 × 5.2cm(コンパクト基板)
  • 通信機能:TTLシリアル対応(TXD/RXD端子搭載)

単体で使える簡易PWM発生器

  「XY-LPWM」は、動作用の直流電源(3.3〜30V)を用意すれば、単体でPWMパルスを出力できます。
 基板上には操作ボタンとLCDディスプレイがあり、周波数(1Hz単位)やデューティ比(1%単位)をリアルタイムで調整可能。
 設定値を画面で確認しながら、LEDの明るさや小型モーターの動作を手軽にコントロールできます。


出力電流の注意点 ― FETを挟んで拡張しよう

 出力電圧は入力電圧に準じますが、電流は約5〜30mAと小さいため、大きなモーターやリレーなど電力を多く消費する負荷を直接動かすことはできません。
 その場合は、「XY-LPWM」と負荷の間にFET(MOSFET)などの高速スイッチング素子を介して電流を増幅させます。

 また、モーターを接続する際には回生電流(逆起電力)対策として、FETと並列に保護ダイオードを入れておくのが安全です。
 一方で、COB型LEDなどの光量調整なら、そのまま直結でも問題ありません。


TTLシリアル通信でPC制御も可能

 「XY-LPWM」には GND・TXD・RXD の3端子が用意されており、USB-TTL変換ケーブルを使えばPCと接続可能です。
 「Tera Term」などのターミナルソフトを使うことで、外部からの操作やパラメータのモニタリングも行えます。

シリアル通信の仕様

速度9600bps
パリティビットなし
ストップビット1
データ長8
フロー制御なし

コマンド例

操作コマンド
周波数設定FxxxF001=1Hz / F11.1=11.1kHz / F1.1.1=111kHz
デューティ比設定DxxxD001=1% / D050=50% / D100=100%
パラメータ読出read現在の設定を取得

まとめ ― 手軽にPWM制御を始めたい人に最適

 「XY-LPWM」は、はじめてPWM制御を扱う人にも扱いやすい定番モジュールです。
 基板1枚で設定から出力まで完結し、LEDやモーター制御の実験用として非常に便利。
 マイコンを使わずにPWMの仕組みを理解したい方や、即戦力の信号源がほしい方に特におすすめです。


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